小さなお子さんから、高齢者まで幅広く使用されているお薬です。
風邪や花粉症、皮膚のかゆみなど調剤する機会の多いお薬です。
今回の情報をまとめることで、
世代の特徴を理解し抗ヒスタミン薬に対する全体的な理解を深めることができます。
また、ヒスタミン作用以外の特徴を知ることでより深い服薬指導を行うことができるようになるでしょう。
医薬品名である程度のことは把握できるよう、情報を整理してみてください。
ヒスタミンとは
まずはヒスタミンについてのおさらいです。
ヒスタミンとは…
ヒスタミンは生体内で、アミノ酸であるヒスチジンから合成される。末梢では主に肥満細胞に貯えられ、刺激に応じて放出されアレルギー反応に関与する。中枢では、視床下部乳頭体にヒスタミンニューロンが集まっており、そこから脳内各部位に投射し、神経伝達物質として働いている。睡眠・覚醒、摂食調節などに関与している。参照:ヒスタミン‐脳科学辞典【https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%83%92%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3】
体の様々な部位に存在し、脳内のヒスタミンは主に睡眠や覚醒に作用していると言われています。
鼻や皮膚のヒスタミン受容体だけに作用すれば良いのですが、脳内でも抗ヒスタミン薬が作用してしまいます。
脳内でヒスタミンの作用が阻害されると睡眠や覚醒に影響がでてしまい、主に眠気の症状が出てしまうのです。
抗ヒスタミン薬世代別の特徴
抗ヒスタミン薬は主に2つの世代に分けることができます。
最初に開発された第一世代とその副作用を改善する目的で開発された第二世代に分けられます。以下に主な特徴をまとめます
第一世代
・骨格が共通している
・脂溶性が高く、分子量が小さいため、中枢への移行が多い
・中枢性の副作用を発現しやすい
・抗コリン作用がある為、前立腺肥大、緑内障に禁忌
・口渇、尿閉、便秘、痰の粘稠化などがあるため、高齢者の使用は注意が必要
第二世代
・第一世代と比べて鼻閉に対して優れた効果を示す
・水溶性が高く、分子量が大きい為、中枢への移行が少ない
・中枢性の副作用を発現しにくい
・前立腺肥大、緑内障へ禁忌となっていない
例外はありますがこのようにまとめることができます
基本的に副作用発現の観点から現在の主流は第二世代の抗ヒスタミン薬の使用が多いです。
一方、第一世代の抗ヒスタミン薬は 制吐剤 抗動揺病 抗めまい薬 などに使用される事が多くなってきています。
こうみると第一世代は出る幕があまりなさそうですが、効果は第一世代の方が強いと言われています。
重度のくしゃみ・鼻詰まりや多少の副作用を我慢してでも今すぐ症状を抑えたい時に使用すると有用です。
また、第二世代が使えない小児の風邪や臨床データが多くあるため、妊婦さんへ使われる事もあります
その他の特徴
抗ヒスタミン薬はヒスタミン以外のケミカルメディエーターに対する作用が知られています。補助的な作用ですが、それによる効果の違いや副作用の発現等があるため、今回は世代別にどんな違いがあるのか把握していきましょう
第一世代
・H1受容体以外にも、ムスカリン受容体、αアドレナリン受容体、ドパミン受容体、セロトニン受容体にもある程度拮抗作用を示す。
そのため、多種多様の副作用を生じる
・中枢移行性が高いため、小児では常用量でも痙攣が発現することがある
第二世代
・科学伝達物質の遊離抑制作用や好酸球遊走抑制作用をもつため、鼻症状を総合的に抑えることが期待される
・気管支喘息では喘息の発作予防に用いることがある。
・インバース・アゴニストとして作用するのでヒスタミン受容体を不活性のまま固定する効果がある
まとめ
抗ヒスタミン薬には第一世代と第二世代とに分けることができ、世代ごとにお薬の特徴が変わります。
現在の主流は第二世代の抗ヒスタミン薬ですが、特定の患者様によっては第一世代を使用する事があります。
世代別の特徴を理解することは必要不可欠です。
しっかりと理解をして服薬指導に役立てていきましょう。