風邪や喘息の症状で使うホクナリンテープというお薬があります。
貼付剤のため、服薬する必要がなく貼るだけで効果がでる。
大変使いやすいお薬です。
基本的に年齢で使用料が決まるのですが、
先日変わった処方箋を応需しました。
ホクナリンテープ1mg+0.5mg
あまり見ない処方箋で、体重で微調整をしているようでした。
実際はどうなのか調べてみたので結果をお伝えしようと思います。
ホクナリンテープとは
ホクナリンテープとはツロブテロールを主成分とする
気管支拡張薬です。
気管支を広げることで空気の通りを良くし、呼吸を楽にします。
よく咳止めとして表現されることがあるお薬ですが、
咳を止める効果はありません。
アレルギーや感染などで狭くなった気管支を広げて息をしやすくする効果なので
咳の症状によっては効果があまりない事があります。
使用方法は
成人:2mg
小児
0.5~3才未満:0.5mg
3~9才未満:1mg
9才以上:2mg
となっています。
基本的には年齢により使用する量が決まっているお薬です。
■使用方法
このお薬は1日1回体に貼ればゆっくりと皮膚から吸収されて効果を示します。
使用する部位は【胸部】【背部】【上腕部】のいずれかに貼付します。
皮膚の薄いところのほうが吸収率は上がると言われていますが、
体感できるような大きな違いは無いようです。
以前、胸部に貼ると心臓に痛みが出るといった患者様もいたので、
場合によっては使用部位を制限したほうがいいと考えられます。
貼る場所は同じ箇所でも良いですが、同じ場所に張り続けると赤くかぶれることがあるので
毎回貼る場所をずらして使うように指導しましょう。
小さいお子さんだと気になったり、かゆみなどで自分で剥がしてしまう子がいるので
背部に貼るというのも有効です。
■1度に複数枚貼っていいのか
基本的には複数貼る事も問題なさそうです。
ホクナリンテープにはテープ全体に均一にお薬の成分が含まれているため、
同じ面積が皮膚に触れていれば、同じように吸収されると言われています。
そのため1mgを使いたいが0.5mgしかない場合は0.5mgを2枚使っても
1mgと同等の効果があると考えられます。
参考
ホクナリンテープ0.5mg:2.5cm2
ホクナリンテープ1mg:5cm2
ホクナリンテープ2mg:10cm2
また、切て貼ることもできるようです。
ただし、この方法は切った場所からテープが剥がれやすくなるそうです。
そのため、メーカーからは非推奨となっているので十分に検討してからの使用方法となります。
■ホクナリンテープの体重換算
ここまで見てホクナリンテープは基本的に年齢で使用量が決まるというのは確認できたと思います。
基本的に年齢で処方する量を決めている病院がほとんどですが、
まれに体重換算でホクナリンテープを処方している病院もあるようです。
インタビューフォームによると
ホクナリンテープの至適用量は約50μg/kgと推察されるとの記載があります。
そのため体重が25kgの7歳の小児だと
30kg✕50μg/kg=1500μg=1.5mg
となり、1mgと0.5mgの両方を貼付するという処方になるようです。
ただし、処方箋のミスという可能性もあるため、初回で応需した病院であれば
疑義照会をDrの処方意図を確認した方がいいかと思います。
また、ホクナリンテープに関しては経口投与よりも急激な血中濃度の上がり幅は
それほど大きくないようなので、基本的には添付文書通り、年齢で使用料を決定して良いと言われています。
その点には注意が必要です。
この考えで行くと少ない量を使うと言う選択肢も出てきます。
例えば、9歳、体重25kgの小柄な小児に関しては
体重で見ると1.25mgが最適となるので
2mgでは多すぎるから1mgの処方をすると行った使い方です。
疑義照会をする際は様々なパターンを想定して行いましょう。
■よくある質問
はがれてしまった
12時間貼付した場合、8割以上が皮膚に移行しているため
その後は張り直しをする必要は無いそうです。
医師の判断により再貼付する場合がありますが、
経口投与した時より血中濃度が高くなることはないそうです
吸入薬やほかのβ刺激薬との併用
基本的には医師の判断で使用することはあります。
吸入薬にもβ刺激薬が配合されている可能性があるため、
量が増えることによる副作用のリスクが高まる為
薬の併用は十分な注意が必要。
・振戦
・不整脈
・頭痛
・心停止など
貼るタイミング
効果が現れるのが、8〜12時間後とされています。
なので効果を期待したい8〜12時間後に使用するのがおすすめです。
プールは入れるのか
プールやお風呂に入ることは可能とされています。
ただし、剥がれてしまう可能性は高くなるので、防水性の絆創膏などで
補強すると安心です。
入浴であれば、入浴前に剥がして、入浴後に新しいお薬を貼るのがおすすめです。
参考文献
ホクナリンテープ添付文書
ホクナリンテープインタビューフォーム
ホクナリンテープ よくあるご質問