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シクロスポリンの低用量の処方例【乾癬】

シクロスポリンという成分があります。
商品名ではネオーラルと言われるお薬です。
免疫抑制をするお薬で多くの症状で使用されます。

処方されている診療科でどのような疾患に使用しているのか
予想しながら投薬内容を考えています。
また免疫抑制剤というカテゴリーのためいきなり処方箋を応需すると
ドキッとするお薬でもあります。

今回は乾癬治療で処方されるシクロスポリンの処方例を紹介したいと思います。

シクロスポリン(ネオーラル)とは

一般名:シクロスポリン

規格:10%内容液/10mg・25mg・50mgカプセル/点滴静注用

後発品:あり

効能効果(皮膚科領域) 用法用量(皮膚科領域)
尋常性乾癬
膿疱性乾癬
乾癬性紅皮症
乾癬性関節炎

アトピー性皮膚炎
〈乾癬〉
1日量5mg/kgを2回に分けて経口投与
効果がみられた場合は1ヵ月毎に1日1mg/kgずつ減量
維持量は1日量3mg/kgを標準とする
適宜増減
〈アトピー性皮膚炎〉
1日量3mg/kgを1日2回に分けて経口投与
適宜増減最大:1日量5mg/kg

禁忌
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患
タクロリムス(外用剤を除く)、ピタバスタチン、ロスバスタチン、ボセンタン、
 アリスキレン、グラゾプレビル、ペマフィブラートを投与中の患者
・肝臓又は腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを服用中の患者
生ワクチンを接種しないこと

シクロスポリンの注意点

免疫を抑制する効果のあるお薬なので
多くの注意点があります。今回はその中でも特徴的な注意点を紹介します。
・免疫力低下による感染症のリスク増
・腎障害
・血圧上昇
・投与期間の目安があることが多い
・CYP3A4を阻害薬との併用に注意が必要
・グレープフルーツジュースとの併用注意
・内容液は20度以下での保存でゼリー状となる
(20度以上の室温に戻して溶解後服用可能)

また先発品にはネオーラルの他にサンデュミオンという名前のお薬もあります。
最初はサンデュミオンとして発売されていましたが、吸収効率が悪いためネオーラルが
発売されました。
添付文書にも記載がありますが、サンデュミオンからネオーラルへ変更は生物学的同等性
が異なるため血中濃度に差が発生する可能性があります。
原則的には変更しないお薬なので同成分ですが、別のお薬であると考えましょう。

少量で処方される理由

乾癬でのシクロスポリンの用法用量は、
1日5mg/kgを1日2回に分けて投与となっています。

乾癬治療の処方例で、シクロスポリンを100mgを1日1回朝食前で処方されている例がありました。
体重50kg程度としても100mg/日は少なめです。
ですが、外用療法で効果不十分な場合には処方されることがあるようです。

シクロスポリンの有効性は最高血中濃度に比例するため、
朝食前で服用することで吸収を高め、1回量を多くすることで血中濃度の速やかな
上昇につながるそうです。

これにより副作用を抑えることで常用量と同じような治療効果が得られるそうです。
通常とは使用方法が異なりますが、こういった使い方があると覚えておくといいかもしれません。

まとめ

今回はシクロスポリンの乾癬治療の処方例を紹介しました。
添付文書に記載されている用法用量とは異なりますが、こういった処方例もありますので
頭の片隅に入れておくと、急に処方箋を応需しても焦らず対応できると思います。
とはいえ、情報が不十分では疑義照会も必要になりますので、
適宜判断していただければと思います。

何かのお手伝いとなったのであれば幸いです。

  • この記事を書いた人

KUSURIno

お薬のキュレーションサイト「薬剤師1年目の教科書」を運営。 保険調剤薬局で働く現役薬剤師が薬のことをもっと分かりやすく、実用的な知識として解説します。

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