胃腸薬

【胃腸薬03】便秘薬(刺激性下剤)の違い

便秘薬の種類

便秘薬には様々な種類があり、大まかに4タイプの便秘薬に分けることが出来ます。
それぞれ簡単な特徴をまとめます。

1刺激性下剤
今回取り上げる便秘薬、大腸を刺激して効果を示す。いわゆる下剤をイメージする薬。
2浸透性下剤
便に水分を含ませ硬いものを柔らかくする薬。刺激性は少ない。
3膨張性下剤
食事や食物繊維が少ない人の便のかさを増すことで自然な排便を促す薬
4その他
浣腸や坐薬など物理的な刺激で排便を促す

以上4つのタイプに分けることができると考えられ、
今回はその中の「刺激性下剤」についてまとめていきます。

刺激性下剤の特徴

大きく2つの系統があり、プルゼニド錠のアントラキノン系薬剤とラキソベロン錠のジフェノール系薬剤に分けられます。
ともに腸内細菌により加水分解され大腸に刺激を与えて蠕動運動を促します。
ア ントラキノン系はレインアンスロンという活性体に加水分解され、ジフェノール系はジフェノー ルメタンに加水分解されます。
活性体は以下の2つの効果を示し、排便を促します。

1.大腸粘膜や腸粘膜に接する筋層間神経叢を直接刺激し, 蠕動運動の促進。
2.水分とNaの吸収を阻害して便に対する湿潤作用。

この刺激による蠕動運動で便を近位から遠位へ広範 囲に移動させる高圧の蠕動性収縮を促すとされています。
以下にその特徴をまとめます。

商品名プルゼニド錠12mgアローゼン顆粒(1g)ラキソベロン錠2.5mg・内用液
成分センノシドA・Bとして12mgセンナ577.9mg、センナジツ385.3mg
センノシドA・Bとして10~20mg
錠:ピコスルファート2.5mg
内用液1滴中:ピコスルファートナトリウム0.5mg
活性体レインアンスロンレインアンスロンジフェノールメタン
用法用量1日1回
12~24mgを就寝前(1回48mgまで)
1日1〜2回 1回量:0.5〜1.0g
適宜増減
錠:1日1回2~3錠
(7~15才1回2錠)
適宜増減
液:1日1回10~15滴
【年齢・症状により量を変更】
効果発現時間服用後8〜12時間服用後8〜12時間服用後7〜12時間
特徴長期連用による「耐性」と「依存」
耐性:量が徐々に増える。
依存:薬が無いと排便できない。

連用により大腸メラノーシス(黒皮症)を引き起こし、大腸粘膜が黒ずんでいく。(大腸癌のリスク増と言わている)
有効成分の含量が圴一でない
(ロットによる効果のバラツキ)

・苦味あり

・長期連用による「耐性」と「依存」

・連用による大腸メラノーシスのリスク
・錠剤と液剤がある

・液剤は手術前・検査前に使用する場合がある

内用液は量の調整が可能

・嚥下能力が低下している人も使いやすい

お腹痛くなりにくい
刺激性下剤 特徴一覧

刺激性下剤の換算について

便秘薬は服用すると比較的すぐに効果があるため、強さの比較を質問されることがあります。
全く同じという訳にはいきませんが、処方提案や服薬指導の参考になるので覚えておきましょう。

プルゼニド錠1錠≒アローゼン顆粒0.5g~1g≒ラキソベロン錠1錠≒ラキソベロン内用液5〜6滴

となります。

またラキソベロン内容液は1本に10ml入っていて、滴数に治すと150滴分と言われています。
1回10滴で使用するなら15回分、15滴で使用するなら10回分となります。
1本でどれくらい持つのかは服薬指導時や、残薬調整をする際に必要となります。

介護の現場など、医師への処方変更や処方提案時に質問されることや施設看護師さんから
ラキソベロンの滴数を調整する際の根拠になりますので、すぐに換算できるように覚えておきましょう。

まとめ

今回は刺激性下剤についてまとめました。
服用するとすぐに効果が出てくるイメージですが、効果発現には腸内細菌の加水分解過程が入るので
数時間の時間経過が必要です。
便秘薬が就寝前になっているのは朝に排便ができるように設計されています(効果発現には個人差があります)。
また、長期連用で薬への耐性や依存もおきるお薬ですので、生活リズムの改善も一緒に指導していきましょう。

刺激性下剤は高齢者や女性の患者様によく処方されるお薬です。
特徴をしっかり理解し、服薬指導や質問に答えられるようになりましょう。


参考にさせて頂いた資料&ホームページ
刺激性下剤 各種添付文書
https://www.info.pmda.go.jp/psearch/html/menu_tenpu_base.html
https://www.kenei-pharm.com/ebenpi/column/column_4/
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/108/1/108_40/_pdf
https://www.fpa.or.jp/johocenter/yakuji-main/_1635.html?blockId=95340&dbMode=article
https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/drugdic/article/556e7e5c83815011bdcf82c2.html

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KUSURIno

お薬のキュレーションサイト「薬剤師1年目の教科書」を運営。 保険調剤薬局で働く現役薬剤師が薬のことをもっと分かりやすく、実用的な知識として解説します。

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