酸化マグネシウムというお薬があります。
便秘などで使うお薬で、小さなお子さんから高齢者まで多くの患者様が使用してるお薬です。
酸化マグネシウムを主成分としているお薬で
商品名に酸化マグネシウム「◯◯」や重カマ、重質酸化マグネシウム、マグミットなどの商品があります。
副作用も少なく、服薬によりお腹が痛くなることも少ないので
便秘がある時に手始めに使う事が多いお薬です。
ドラックストアなどにも同成分のお薬は販売されています。
今回はそんな酸化マグネシウムを服用する際の
併用薬について注意すべき点を書いていきます。
酸化マグネシウムの作用機序
酸化マグネシウムの薬理効果は、簡単にお伝えすると、
腸内に水分を引き寄せることで、腸管にある内容物を軟化・膨張する効果があります。
内容物(便)が柔らかくなることで排便しやすくなり、無理な力がかからなくなるため
肛門の裂肛や痔などの負担を減らすことができます。
また、内容物(便)が膨張することで、大腸に刺激が伝わり、
排便の信号が脳に伝わり、慢性の便秘では麻痺してしまう感覚を発信してくれます。
さらに、便秘の症状以外にも胃酸と反応することで
強すぎる胃酸の効果を抑える効果もあります
それにより、胃炎や潰瘍、胸焼けなどに使うこともできます。
体内に吸収されることもあまり無いと言われているため、小児や高齢者、妊婦にも
使用されることが多いお薬です。
酸化マグネシウムと胃酸分泌抑制薬の併用
そんな安全に使えると言われている酸化マグネシウムですが
併用薬に関して注意が必要なお薬がいくつかあります。
胃酸分泌抑制剤は併用を注意しなくてはいけないお薬の一つです
酸化マグネシウムと胃酸分泌抑制剤はともに消化器系のお薬なので
胃腸が弱い人など体質によっては一緒に服用する機会が多いお薬です。
酸化マグネシウムが瀉下作用を示すには胃酸と反応して炭酸塩になることで
腸内でその効果を発揮します。
その為、H2ブロッカーやPPIを服用している人が、酸化マグネシムを服用しても
十分な効果が得られない可能性があります。
また普段便秘気味で酸化マグネシウムを服用している人が、胃酸分泌抑制薬を
あとから併用することで、酸化マグネシウムが十分な効果を発揮することができず
改善していた便秘が再発する可能性もできます。
なので、これらの併用を確認した際は、お薬の影響について患者様に説明しましょう。
また、必要に応じて胃酸分泌抑制薬の一時中止や酸化マグネシウムの
増量など、適切な提案や指導を行うようにしてください。
今回は胃酸分泌抑制剤との併用について書いていますが、
胃酸がない状態だと酸化マグネシウムの効果が減弱する為、
胃を摘出していて、胃酸があまり出ない患者様も同様の効果が考えられます。また酸化マグネシウムの作用には膵液も関係しているため
膵液分泌の有無も効果の強弱に影響すると言われています。
まとめ
非刺激性下剤として頻繁に使われている酸化マグネシウムですが、
一緒に使用されるお薬によっては十分な効果が得られない事があります。
胃薬を使いだしたら便秘になった、胃薬を使っているが便秘の薬を使いたいといった
相談を受けた際には、酸化マグネシウムの作用機序を考えて
適切なアドバイスを行うようにしていきましょう。