胃腸薬

痔疾患の外用剤まとめ

痔という病気があります。
痔といってもいくつもの種類があり
「内痔核」「外痔核」「肛門裂肛」「痛み・かゆみ・腫脹」などがあります。

そんな痔の治療としてメインで使われるのが外用薬、軟膏です。
今回はその違いをまとめていきたいと思います。

痔疾患外用剤

痔の治療に使用される外用薬を4つ紹介します。
ネリザ軟膏、強力ポステリザン軟膏、プロクトセディル軟膏、ボラザG軟膏
です。

まずはそれぞれのお薬について見ていきます。

ネリザ軟膏
成分 ジフルコルトロン吉草酸エステル・リドカイン
効能効果 痔核に伴う症状(出血、疼痛、腫脹)の緩解
用法用量 通常1日2回適量を肛門内に注入する。
包装 2gチューブ

・ジフルコルトロン吉草酸エステル:ベリーストロングクラスのステロイド
・痔疾患治療薬では最も強いステロイド
・急性期で使用、仕様の目処は1週間(長くても2週間)
・包装は1つのみ
・別剤形に坐薬あり

強力ポステリザン軟膏
成分 大腸死滅菌・ヒドロコルチゾン
効能効果 痔核・裂肛の症状(出血、疼痛、腫脹、痒感)の緩解、肛門部手術創、肛門周囲の湿疹・皮膚炎、軽度な直腸炎の症状の緩解
用法用量 通常1日1~3回適量を患部に塗布又は注入する。
包装 2gチューブ  30gチューブ

・大腸死滅菌含有:死滅した大腸菌、白血球の遊走能を高め、局所の免疫力の向上、傷の再生を促す。
・ヒドロコルチゾン:ミディアムクラスのステロイド
・過去に大腸死滅菌のみ含有した「ポステリザン軟膏」が販売されていた
・適応の範囲が広い
・包装が2つあるので注意。基本は2gチューブ(使い捨て)を使用したほうが衛生的
・30gには挿入用のアダプターが付いてくるが再利用が必要

プロクトセディル軟膏
成分 ヒドロコルチゾン・フラジオマイシン硫酸塩・ジブカイン塩酸塩・エスクロシド
効能効果 痔核・裂肛の症状(出血、疼痛、腫脹、痒感)の緩解、肛門周囲の湿疹・皮膚炎
用法用量 通常1日1~3回適量を患部に塗布又は注入する。
包装 2gチューブ  15gチューブ

・ヒドロコルチゾン:ミディアルムクラスのステロイド
・ステロイド・抗生剤(フラジオマイシン)・鎮痛薬(ジブカイン)・止血剤(エスクロシド)が配合されている。
・別剤形に坐薬がある
・包装が2つあるので注意。基本は2gチューブ(使い捨て)を使用したほうが衛生的
・15gには挿入用のアダプターが付いてくるが再利用が必要
・出血や痛みが強い人に向いている

ボラザG軟膏
成分 トリベノシド・リドカイン
効能効果 痔核に伴う症状(出血、疼痛、腫脹)の緩解
裂肛に伴う症状(出血、疼痛)の緩解、裂創上皮化の促進
用法用量 通常1日2回適量を患部に塗布又は注入する。
包装 2.4gチューブ

・トリベノシド:抗浮腫作用・抗炎症作用・創傷治癒促進作用がある
・リドカイン:局所麻酔薬
・ステロイドを使用していない
・包装は1つのみ
・別剤形に坐薬あり
・ステロイドを含んでいないため長期使用向き

主な痔疾患外用薬の適応まとめ

商品名 ネリザ軟膏 強力ポステリザン軟膏 プロクトセディル軟膏 ボラザG軟膏
痔核
裂肛
周囲の皮膚炎
肛門部手術創
軽度な直腸炎
用法 1日2回 1日1〜3回 1日1〜3回 1日2回

軟膏使用のタイミングの特徴
・就寝前の使用→翌朝の排便時に肛門にかかる負担を減らす効果がある。
・朝の使用→日中の排便感が増すことがあるため、生活スタイルによっては注意が必要。

まとめ

以上、痔疾患で使用される外用薬のまとめでした。
久しぶりに確認しましたが、いくつかのお薬が販売中止になっていてびっくりしました。

外用薬にはステロイド含有のものとそうでないもので分けられます。
基本的には急性期にはステロイドの含有するものを使用します。
長期で使用する際にはステロイドの含まれないものが適していると考えられます。

また製品によっては止血剤や局所麻酔薬の配合されているお薬もあるため、
一緒に説明することでお薬への抵抗感や理解が得やすいと考えます。

製品ごとの特徴を理解して、患者様に安心していただける服薬指導を行いましょう。
参考になりましたら幸いです。

  • この記事を書いた人

KUSURIno

お薬のキュレーションサイト「薬剤師1年目の教科書」を運営。 保険調剤薬局で働く現役薬剤師が薬のことをもっと分かりやすく、実用的な知識として解説します。

-胃腸薬