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レボチロキシン(チラーヂン)の注意すべき服用方法【相互作用】

甲状腺機能低下症などで処方されるレボチロキシンというお薬があります。
チラーヂンとい名前で販売されており、服用している患者様を見る機会も多いと思います。

割と多くの患者様が使っているお薬ですが、飲み合わせの注意点も多いお薬です。
今回はチラーヂンの服用方法について注意点をまとめていきたいと思います。

甲状腺機能低下症とは

甲状腺機能低下症は、甲状腺のホルモン分泌が低下する症状です。
橋本病と言われたります。

甲状腺のホルモンは自律神経を安定化する機能を持ち、
新陳代謝を促進させ、体温や脈拍を調整する役割があります。

そんな甲状腺ホルモンが低下すると
・疲れやすい
・便秘
・声がれ
・むくみ
・体重増加
などの症状が表れると言われています。

低下している甲状腺ホルモンを補充する目的で
レボチロキシンが処方されることがあります。

レボチロキシンナトリウム水和物(チラーヂン錠S他)

吸収部位:小腸(主に空腸・回腸)
吸収されるまでの時間:約30〜60分(6時間かけて80%が吸収される)
服用方法:服用時点の記載はないが、食事30〜60分前の空腹時に服用すると吸収率は良い。

レボチロキシンの相互作用

レボチロキシンですが、併用すると相互作用を起こすものが多く存在します。

1.鉄分
2.カルシウム製剤
3.亜鉛製剤
4.アルミニウム製剤
5.処方薬
6.市販薬
7.サプリメント

これらの成分と相互に作用して、多くは吸収が落ちてしまいます。
他にも、豆乳や納豆などの大豆製品やコーヒーや食物繊維でも吸収が低下するとのデータがあります。
可能であれば両者の併用を避けるか、数時間以上開けるよう指導することが望ましいです。

チラーヂンの服薬指導の際あるいは、服用歴の確認を行ったら、
相互作用がないか、しっかり確認しましょう。
事項で具体的な例を見ていきます。

鉄分

鉄分をレボチロキシンを同時服用すると、両者は互いに吸着してキレートを形成すると
言われています。それにより消化管からの吸収が阻害され十分な量の
レボチロキシンが吸収されない可能性があります。

甲状腺機能低下症は女性の羅漢率が高く、貧血などで鉄剤を服用するのも女性が多いです。
併用する機会が多い組み合わせですので、併用薬には注意しましょう。

アルミニウム製剤

アルミニウムを含有している有名なお薬にスクラルファートがあります。
この成分は、胃や十二指腸潰瘍などで使用されるお薬で、
アルミニウムを含有しています。
処方薬として、医師から処方されることや一般用医薬品としてドラックストアなどで
購入することができる成分です。

これらの成分も消化管からの吸収を低下させると言われていますので、2時間以上は時間をずらして
服用するよう、服薬指導時やお薬の販売時は説明するようにしましょう。

胃酸分泌抑制薬

胃酸を抑えるお薬を併用している場合も甲状腺ホルモン製剤の吸収が低下するとの報告があります。
PPIやH2ブロッカーや制酸剤の服用をしている患者様も多いです。
医師の管理下のもとお薬を併用している患者様もいますが、
中には自己判断でお薬を使用している患者様もいらっしゃいます。
もし、自己判断で胃薬を服用、管理している患者様がいらっしゃいましたら、
相互作用の説明をして、主治医の先生と薬の使用方法について確認するよう指導しましょう。

まとめ

今回は恒常性機能低下症に使用するレボチロキシンの相互作用について掲載しました。

書いているうちに、昔、チラーヂン錠を食前で服用している患者さがいらしたのを思い出しました。
今思えば、こういった相互作用を回避するためにあえて食前で服用していたんだなと改めて勉強になりました。

レボチロキシン製剤はいろいろな成分で相互作用を起こしやすいお薬です。
そのような認識をして服用している患者様をあまり見かけないお薬でもあります。
お薬の効果が十分に発揮されなければ、倦怠感など、QOLに直結する影響が出るお薬なので
しっかりと知識を持って患者様により用情報をお伝えしていきたいと思います。

 

参考文献
日経DIクイズ2024年 5月号

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KUSURIno

お薬のキュレーションサイト「薬剤師1年目の教科書」を運営。 保険調剤薬局で働く現役薬剤師が薬のことをもっと分かりやすく、実用的な知識として解説します。

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