片頭痛

【片頭痛01】片頭痛治療薬(トリプタン系)

偏頭痛治療薬(トリプタン系)

薬の効果

  • トリプタン系は脳内のセロトニンなどに作用し、片頭痛時の痛みなどを和らげる
  • セロトニンが作用することを阻害し、血管収縮作用や抗炎症作用を示す
  •  片頭痛発作時の吐き気や、光や音に対する過敏などを改善する作用もあるとされる

詳しい薬理作用

脳内で血管収縮などに関わる神経伝達物質セロトニンの作用に関わり、血管収縮作用や抗炎症作用などにより片頭痛発作時の痛みなどを和らげるとされる。

5-HT1B受容体阻害作用

頭蓋血管に存在する5-HT1B受容体に作用し、片頭痛発作時に拡張すると考えられている脳外の頭蓋内動脈を選択的に収縮させる。

5-HT1D受容体阻害作用

三叉神経に存在する末梢及び中枢抑制性 5-HT1D受容体に作用し、各種ペプチドの放出を妨げ、血管拡張、硬膜の炎症、中枢性疼痛の伝達を抑制すると思われる。

主な副作用や注意点

  • 眠気、めまいなどがあらわれる場合がある
  •  授乳期間中に服用した場合は、いったん搾乳し、服用後から24時間経過してから授乳を再開する
  •  トリプタン系薬から他(異なる成分)のトリプタン系薬への変更時の注意
    血管収縮や血圧上昇作用などが過度に増強される場合があるので使用の間隔をあける
    原則として、それぞれ24時間以上の間隔をあけて使用する
  • エルゴタミン製剤、エルゴメトリン系薬剤との併用は禁忌
  • SSRIやSNRIとの併用は慎重に投与する
    セロトニン過剰状態により、顔面紅潮・動悸・脱力感・腱反射亢進・協調運動障害などを起こす可能性がある

スマトリプタン(イミグラン)

規格:錠50㎎、皮下注、点鼻液

・選択的5-HT1B、5-HT1D作動薬。
・5-HT2や5-HT3や他受容体にはほとんど親和性を示さない。
・点鼻や注射の錠剤以外の剤形がある。
MAO-Aで代謝
・小児・妊婦での使用実績の多いトリプタン系
・中枢・乳汁移行率は低い

組み合わせて使用する場合には少なくとも以下の間隔をあけて投与すること。
・経口剤投与後に注射液あるいは点鼻液を追加投与する場合には2時間以上
・注射液投与後に経口剤を追加投与する場合には1時間以上
・点鼻液投与後に経口剤を追加投与する場合には2時間以上

錠剤

・日本で初めてのトリプタン製剤
・効果は30分程度で現れてくると言われている。
・錠剤のみジェネリック医薬品の販売あり
・海外製品の半分量

効能効果 用法用量
片頭痛 1回50mgを片頭痛の頭痛発現時に経口投与
効果が不十分なら追加投与:前回から2時間以上あける。
50mgで効果が不十分:次回から100mgを経口投与可能。
1日の総投与量を200mg以内とする。

後発品:あり

最高血中濃度:1.8〜2.5時間

半減期:2.0〜2.5時間

点鼻液

・効果は15分程度で出てくると言われている。
・悪心、嘔吐などで服薬できない時も使用可能、比較的速やかに吸収される
・日本で始めての点鼻薬型片頭痛治療薬
・苦味あり
・鼻腔内で吸収されるため、喉の奥へ流れ込まないよう注意
・海外製品と同一量

効能効果 用法用量
片頭痛 1回20mgを片頭痛の頭痛発現時に鼻腔内投与
効果が不十分なら追加投与:前回から2時間以上あける。
1日の総投与量を40mg以内とする。

後発品:なし

最高血中濃度:0.6〜2.0時間

半減期:1.3〜2.3時間

皮下注

・群発頭痛への適応あり
・皮下注のため超即効性
・自己注射の為、患者教育など時間がかかる
・家庭での廃棄ができない
・注射針カバーにラッテクスが使用されている

効能効果 用法用量
片頭痛 頭痛発現時に、1回3mgを皮下投与する。
適宜増減あり
1回3mg、1日6mgを超えないこと。
24時間以内に起こった発作に対して追加可能
2回目の投与は1時間の間隔をおくこと。
群発頭痛 頭痛発現時に、1回3mgを皮下投与する。
適宜増減あり
1回3mg、1日6mgを超えないこと。
1日2回使用可能。
2回目の投与は1時間の間隔をおくこと。

後発品:なし

最高血中濃度:0.2時間

半減期:1.5〜2.0時間

ゾルミトリプタン(ゾーミック、ゾーミックRM)

規格:錠2.5mg、口腔内速溶錠2.5mg(RM)

・選択的5-HT1B、5-HT1D作動薬
・RMはオレンジ香味の口腔内速溶錠
・半減期が3時間近くあり比較的長めに効く
・粉砕×
・CYP1A2で活性代謝物に代謝
・A型モノアミン酸化酵素(MAO)で不活性代謝物に代謝
RM:Rapimelt®(rapidly  melt  in mouth)の略
・海外製品と同一量
・中枢移行率高い

効能効果 用法用量
片頭痛 1回2.5mgを片頭痛の頭痛発現時に経口投与
効果が不十分な場合には追加投与:前回から2時間以上あける
2.5mgの経口投与で効果が不十分:5mgを経口投与可能
1日の総投与量を10mg以内とする

後発品:あり

最高血中濃度:2.9時間

半減期:2.4〜2.9時間

 

 

・エレトリプタン(レルパックス)

規格:錠20㎎

・選択的5-HT1B、5-HT1D作動薬。
・半減期が20㎎で約3.2時間と長め。

・CYP3A4によって代謝される【マクロライド、イトラコナゾール、GFJなど相互作用注意】
・食後の服用で若干吸収が落ちる
・海外製品の半分量
・中枢移行あり
・マイルドな効果

効能効果 用法用量
片頭痛 1回20mgを片頭痛の頭痛発現時に経口投与
効果が不十分なら追加投与:前回から2時間以上あける。
20mgで効果が不十分:次回から40mgを経口投与可能。
1日の総投与量を40mg以内とする。

後発品:あり

最高血中濃度:1.0時間

半減期:3.2時間

リザトリプタン(マクサルト、マクサルトRPD)

規格:錠10㎎、口腔内崩壊錠10㎎(RPD)

・粉砕✗
・選択的5-HT1B、5-HT1D作動薬
・RPDはミント味の口腔内崩壊錠
・最も即効性があると言われている、その分半減期も短い
・効果不十分時の増量不可
・食後の服用で若干吸収が落ちる
RPDRapid Dissolutionの略
・海外製品と同一量
・RPDの方が若干吸収が遅い

 

効能効果 用法用量
片頭痛 1回10mgを片頭痛の頭痛発現時に経口投与
効果が不十分なら追加投与:前回から2時間以上あける。
1日の総投与量を20mg以内とする。

後発品:あり

最高血中濃度:0.4〜1.6時間

半減期:1.3〜1.9時間

・ナラトリプタン(アマージ)

規格:錠2.5mg

選択的5-HT1B、5-HT1D作動薬
・投与間隔は4時間以上あける
・効果不十分時の増量不可
・24時間にわたって効果がある
・服用24時間後の再発予防効果が高い
・中枢移行がほぼない
・海外製品と同一量

効能効果 用法用量
片頭痛 1回2.5mgを片頭痛の頭痛発現時に経口投与
効果が不十分なら追加投与:前回から4時間以上あける。
1日の総投与量を5mg以内とする。

後発品:あり

最高血中濃度:1.3〜3.9時間

半減期:3.3〜6.7時間

 

 

参考にさせて頂いた資料&ホームページ
柴胡加竜骨牡蛎湯 添付文書各種
https://www.info.pmda.go.jp/psearch/html/menu_tenpu_base.html

  • この記事を書いた人

KUSURIno

お薬のキュレーションサイト「薬剤師1年目の教科書」を運営。 保険調剤薬局で働く現役薬剤師が薬のことをもっと分かりやすく、実用的な知識として解説します。

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